多焦点眼内レンズ


Multifocal

多焦点眼内レンズ

多焦点眼内レンズは遠く、中間、近くと、複数の距離に焦点を合わせることができるレンズです。患者様のライフスタイルによっては、従来の単焦点眼内レンズではなく、「多焦点眼内レンズ」が向いている場合があります。多焦点眼内レンズを選択することで、メガネを付けたり外したりする機会を減らすことができ、白内障手術後のQOV(生活の質)を向上させることが出来ます。

 

多焦点眼内レンズの種類

多焦点眼内レンズには様々な種類があります。 遠く・近くに焦点が合う「2焦点レンズ」、遠くから中間まで焦点が合う「焦点深度拡張型レンズ」、そして、遠く・中間・近くに焦点が合う「3焦点レンズ」があります。
現在では、遠くから近くまで連続的に焦点が合う「連続焦点型レンズ」といった高機能な多焦点眼内レンズも登場しています。

当院では下記のように、多焦点眼内レンズを幅広く取り扱っています。
日常生活でどの距離を良く見たいか、患者様と相談しながら最適な多焦点眼内レンズを選択します。

レンズの種類
名前 Tecnis Synergy
シナジー
Clareon PanOptix
パンオプティクス
Tecnis Symfony
シンフォニー
Tecnis Multi Focal
マルチフォーカル
取扱メーカー J&J社 Alcon社 J&J社 J&J社
特徴 連続焦点型
乱視矯正用有り
3焦点型 焦点深度拡張型 2焦点型
見える距離
※個人差有り
遠方~30cmまで 遠方~50cmまで 焦点深度拡張型 ①遠方・50cm
②遠方・40cm
③遠方・30cm
費用 <通常タイプ>
¥ 300,000 (片眼)
<乱視矯正タイプ>
¥ 350,000 (片眼)
¥ 300,000 (片眼) ¥ 205,000 (片眼) ¥ 205,000 (片眼)

 

最新の多焦点眼内レンズ Tecnis Synergy (テクニス シナジー) について

当院では、2焦点でも3焦点でもない、“連続焦点型”のTecnis Synergy(テクニス シナジー)という最新の多焦点眼内レンズを取り扱っています。

 

シナジーの特徴① “遠方から手元までピントが合う”

従来の2焦点レンズや3焦点レンズの場合、焦点と焦点の間の視力が落ち込んでしまうことが懸念されていましたが、シナジーはどの距離にも連続的に焦点が合うように設計されています。

 

 

シナジーの特徴② “多焦点眼内レンズ特有の副症状が軽減されている”

シナジーは独自の設計により、「ハロー・グレア」や「コントラスト感度の低下」などの副症状が従来の多焦点眼内レンズより軽減されています。
※ハロー・グレアやコントラスト感度の低下については、多焦点眼内レンズの注意点をご参照ください。

 

シナジーの特徴③ “薄暗い環境下でもよく見える”

シナジーは、他の多焦点眼内レンズよりも“コントラスト感度”が高いレンズとなっています。明るい場所でのコントラスト感度の良さはもちろんのこと、下の写真のレストランのような薄暗い場所においても、はっきりと鮮明な見え方を提供することが出来ます。

多焦点眼内レンズの注意点

多焦点眼内レンズは非常に満足度の高いレンズですが、レンズの構造上、術後に下記のような症状が起こる可能性があります。多焦点眼内レンズを選択される前に、レンズの性質をよく理解しておく必要があります。

ハロー・グレアの出現

ハローとは光の周りに輪がかかって見える状態、グレアとは光がギラつき眩しく感じてしまう状態のことです。個人差はありますが、どの種類の多焦点眼内レンズを使用してもハロー・グレアは出現します。
ハロー・グレアは時間が経つにつれて軽快し気にならなくなることが多いと言われていますが、日常的に夜間運転を行う方は注意が必要です

 

コントラスト感度の低下

コントラスト感度とは、“色の濃淡“を見分ける能力のことを表します。個人差はありますが、どの種類の多焦点眼内レンズを使用してもコントラスト感度が低下する可能性があります。
ハロー・グレアと同じく、次第に見え方に慣れていくことが多いと言われています。

 

視力が出るのに時間がかかることも

多焦点眼内レンズは構造上、単焦点眼内レンズを入れた時よりも視力が出るのに時間がかかることがあります。1週間、2週間、1か月…と経つにつれて、徐々に視力が出てくることが多いと言われていますので、しばらく様子を見ていきましょう。

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